家族

母の介護サービスの自己負担が、思ったより家計の負担になっています。医療費控除の対象になるものもあると聞いたのですが、どのサービスが当てはまるのでしょうか。

編集部

介護保険サービスは、医療費控除の対象になるかどうかが3つに分かれています。順番に整理します。

3つの分類がある

家族

全部のサービスが対象になるわけではないのですね。

編集部

はい。国税庁の案内では、居宅サービスは大きく次の3つに分かれます。

医療費控除の対象になるかどうかの3分類

  • 常に対象になる医療系サービス: 訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、通所リハビリテーション、短期入所療養介護など
  • 条件付きで対象になる福祉系サービス: 訪問介護(生活援助中心型を除く)、訪問入浴介護、通所介護、短期入所生活介護(ショートステイ)など
  • 対象にならないサービス: 生活援助中心型の訪問介護、福祉用具貸与など

福祉系サービスが対象になる条件

家族

デイサービスや訪問介護は、条件付きとのことですが、どんな条件ですか。

編集部

福祉系サービスが医療費控除の対象になるのは、1か月のケアプラン(居宅サービス計画)に、訪問看護や訪問リハビリテーションなどの医療系サービスが組み込まれている場合です。医療系サービスと併せて利用していない場合、福祉系サービスだけでは対象になりません。対象かどうかは、事業者が発行する領収書に「医療費控除の対象となる金額」が記載されているかで確認できます。

⚠️ 領収書の記載を必ず確認する

福祉系サービスが対象に含まれる場合、施設や事業者は領収書(または請求書)に医療費控除の対象額を記載することになっています。記載がない、あるいは分からない場合は、利用している事業所やケアマネジャーに確認してください。

施設サービスの対象範囲

家族

施設に入っている場合は、どうなりますか。

編集部

施設の種類によって、対象になる割合が異なります。

施設サービスの対象範囲

  • 介護老人保健施設(老健)・介護医療院: 自己負担額、食費、居住費として支払った額の全額が対象
  • 特別養護老人ホーム(特養)・地域密着型特別養護老人ホーム: 自己負担額、食費、居住費として支払った額の2分の1が対象
編集部

特養は生活の場としての性格が強いため、老健や介護医療院よりも対象範囲が狭くなっています。施設の種類ごとの違いは、特別養護老人ホームの入所条件と費用でも整理しています。

手続きの流れ

家族

どうやって申請すればいいですか。

医療費控除を受けるまでの流れ

  1. 1年間(1月〜12月)に支払った介護サービス費の領収書を集める
  2. 領収書に医療費控除の対象額が記載されているか確認する
  3. 医療費控除の明細書を作成する(領収書の代わりに提出する書類)
  4. 確定申告書とあわせて、税務署に提出する
編集部

医療費控除は、本人だけでなく生計を一にする家族の分もまとめて申告できます。介護サービス費のほかに、通院の交通費や薬代なども対象になる場合があるため、あわせて確認しておくとよいでしょう。紙おむつ代の医療費控除については、条件が異なるため紙おむつ代の自治体助成で別に整理しています。

どこに相談すればいい?

家族

まず何から始めればいいでしょうか。

編集部

領収書の記載内容について分からないことは、利用している事業所や施設に確認してください。申告の手続き自体については、税務署や税理士に相談するのが確実です。介護サービスの組み合わせ方については、ケアマネジャーに相談してください。

相談時にそのまま使える質問メモ

  1. 今使っているサービスのうち、医療費控除の対象はどれですか?
  2. 領収書の医療費控除対象額は、どこに記載されていますか?
  3. ケアプランに医療系サービスを組み込むと、他のサービスも対象になりますか?
  4. 施設に入所している場合、食費・居住費はどこまで対象ですか?
  5. 確定申告の医療費控除の明細書は、どう書けばいいですか?

まとめ

サービス医療費控除の扱い
訪問看護、訪問リハビリ、居宅療養管理指導など常に対象
訪問介護(生活援助中心型を除く)、デイサービス、ショートステイなど医療系サービスと併用時のみ対象
生活援助中心型の訪問介護、福祉用具貸与など対象外
老健・介護医療院自己負担額・食費・居住費の全額が対象
特養・地域密着型特養自己負担額・食費・居住費の2分の1が対象
家族

全部が対象になるわけではないと分かりました。まず領収書を確認してみます。

編集部

はい。分からない点があれば、事業所や税務署に確認しながら、申告漏れのないように進めてください。

出典・参考