家族

寝たきりの母の髪を洗いたいのですが、ケリーパッドがありません。家にあるもので代わりになりますか。

編集部

紙おむつや防水シーツで、受け皿の代わりを作る方法があります。病院や訪問看護の解説にも載っている方法です。ただし、水もれしやすいなど注意点もあるので、向かない場面とあわせて整理します。全体の洗い方はベッドの上で洗髪する方法で解説しています。

代用の方法は3つ

  • 紙おむつを重ねて、頭の下の受け皿にする
  • 防水シーツ(大判のビニール)とバスタオルで、水を逃がす道を作る
  • 専用品(ケリーパッド・使い捨てタイプ)を買う

紙おむつで受け皿を作る方法

家族

紙おむつはどう使うのですか。

編集部

病院が紹介している方法では、紙おむつ2枚を使います。1枚は半分に切って切り口をガムテープで留め、もう1枚は丸めておきます。丸めたおむつの上に半分のおむつを重ね、丸めた側が襟元にくるように置きます。

紙おむつで代用する手順(病院の紹介例)

  1. 本人と家族に方法を説明し、同意を得る
  2. 膝の下に枕や座布団を入れて、楽な姿勢にする
  3. 頭から肩にかけて、ビニールシートとバスタオルを敷く
  4. 丸めたおむつの上に半分に切ったおむつを重ね、丸めた側が襟元にくるように置く
  5. 襟元に尿取りパッドを巻き、両耳に綿球を入れる。顔にフェイスタオルをかけると、お湯がかかりにくい
  6. 40〜42℃のお湯を、ペットボトルなどで少量ずつかけて濡らす
  7. シャンプーで洗い、タオルで泡を拭き取ってから、少量ずつお湯を流してすすぐ
  8. すすぎ終わったら上のおむつを外し、水気を拭き取ってドライヤーで乾かす
編集部

訪問看護の解説では、紙おむつは補助的な吸水材として使われることがあるとされ、事業所の手順や本人の状態を踏まえて判断するとされています。紹介した病院の記事も、頭に当てることに抵抗を感じる方がいるため、必ず本人・家族の同意を得るよう注意書きがあります。

防水シーツ・ビニールで水の道を作る方法

家族

紙おむつに抵抗があります。ほかの方法はありますか。

編集部

訪問看護の解説では、布団で洗うときの排水の工夫として次の方法が紹介されています。

  • 防水シーツ(なければ大判のビニール)、バスタオル、受け皿の順に重ねる
  • ビニールの端を折り込んで、水が外へ流れる道をふさぐ
  • 一度に流さず、フェイスタオルで吸わせてから少量ずつ流す。すすぎも分ける
  • 後頭部のお湯は背中側へ回りやすいので、特に少量ずつにする

水を受けるバケツや洗面器は、頭の位置より低い場所に置きます。

水もれを防ぐコツと、うまくいかないとき

代用品で気をつけること

  • 代用品はケリーパッドより水もれしやすい。シーツやマットレスが濡れたときは、すぐに交換してから体を冷やさないようにする
  • 湯の量が多いと、紙おむつは吸いきれない。訪問看護の記録例では、排水が多く紙おむつを3枚使った例がある
  • 首を反らせる姿勢が難しい人、首に痛みや持病がある人は、無理に代用品で続けない
  • 本人が嫌がるときや、顔色が悪いときは中止する
編集部

うまくいかないときは、訪問看護師に一度見てもらうのが確実です。ケアマネジャーに伝えれば、専門職につないでもらえます。

専用品を買うときの考え方

家族

続けるなら、専用品を買ったほうがいいでしょうか。

編集部

続けられそうなら、専用品も選択肢になります。空気を入れて使うケリーパッド、使い捨てのケリーパッド、洗髪用のボウルなど、通販サイトや福祉用具の店で扱われています。価格は商品によって幅があるので、購入前に確認してください。介護保険の対象になるかどうかは用具によって異なるため、買う前にケアマネジャーに確認してください。

洗う回数を増やしたいなど、準備の負担が大きいときは、ベッド上で洗える機器も含めた比較は、ベッドの上で体と髪を洗える機器の選び方にまとめています。

相談先と質問メモ

相談時にそのまま使える質問メモ

  1. 紙おむつを使った洗髪を、母(父)に試してよいでしょうか?
  2. 首の状態から見て、頭を反らせて洗っても大丈夫ですか?
  3. 一度、実際のやり方を見てもらえますか?
  4. 洗髪用の用具は、介護保険の対象になりますか?

まとめ

方法向いている場面注意点
紙おむつ2枚すぐ試したい、家にある本人・家族の同意が必要。水もれ・吸水量に注意
防水シーツ+バスタオル布団・ベッドで水の道を作りたい端を折り込み、少量ずつ流す
専用のケリーパッド続けたい価格・保険の対象は事前に確認
訪問看護・訪問入浴自信がない、負担が大きいケアマネジャーに相談

出典・参考