寝たきりの父の髪を洗ってあげたいのですが、ベッドの上でどうやればいいのか想像がつきません。
ベッド上での洗髪は、道具さえそろえれば自宅でもできます。看護や介護の現場で使われている基本の方法をお伝えします。
必要な道具
用意するもの
- ケリーパッド(空気を入れて使う洗髪用の受け皿。なければ大きめのビニール袋と防水シートで代用可能)
- お湯を受けるバケツ(排水用)と、お湯を注ぐための容器
- 防水シート
- 小さめの枕や丸めたタオル(首から肩にかけて支えるため)
- タオル数枚
- シャンプー、リンス
- ドライヤー
ケリーパッドがない場合はどうすればいいですか。
患者さんの頭が入るくらいの大きさのビニール袋と、幅の広いパッドやおむつで代用する方法もあります。まずは手元にあるものから試してみて、続けるようであれば専用の道具をそろえるとよいでしょう。
湯温の目安
お湯の温度は40〜42℃程度が目安です。運んでいる間に冷めてしまうので、準備する時点では少し高めの温度にしておきます。
手順
ベッド上洗髪の基本手順
- ベッド周りに防水シートを敷き、シーツが濡れないようにする
- 首から肩にかけて小さな枕や丸めたタオルを入れ、頭を安定させる
- ケリーパッドを頭の下に敷き、排水用のバケツにつなげる
- 髪をお湯で濡らす(顔にお湯がかからないよう、生え際にタオルを当てる)
- シャンプーを泡立て、指の腹で優しく洗う
- しっかりすすぐ(生え際や後頭部は洗剤が残りやすいので特に丁寧に)
- タオルで水分を取り、ドライヤーでしっかり乾かす
何か気をつけることはありますか。
シーツや衣類が濡れてしまうと、着替えやシーツ交換で本人にも負担がかかります。事前の防水対策をしっかりしておくことと、洗い終えたあとは髪をよく乾かして体を冷やさないようにすることが大切です。
頻度と負担について
毎回この準備をするのは正直大変です。
準備や後片付けに手間がかかるのは事実です。毎日は難しくても、無理のない頻度で続けることを目指してください。訪問入浴介護を利用している場合は、その際に洗髪も一緒に行ってもらえることが多いので、ケアマネジャーに相談してみるとよいでしょう。
準備の手間を減らしたい場合は、スイトルボディのようなベッド上で使える洗身・洗髪の機器を使うという選択肢もあります。バケツでのお湯の運搬や排水の手間を減らせる場合があるので、頻度を増やしたいときの選択肢の一つとして知っておくとよいでしょう。ただし、価格や設置条件は製品によって異なるため、購入前に確認してください。
どこに相談すればいい?
うまくできているか不安なときは、誰に聞けばいいですか。
訪問看護師や訪問入浴介護のスタッフに、一度やり方を見てもらうのが一番確実です。ケアマネジャーに伝えれば、専門職につないでもらえます。
相談時にそのまま使える質問メモ
- 自己流のやり方で問題ないか、一度見てもらえますか?
- 訪問入浴介護の際に、洗髪もお願いできますか?
- ケリーパッドや洗髪車は、どこで手に入りますか?
- 頻度を増やしたいのですが、負担を減らす方法はありますか?
まとめ
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 髪を洗ってあげたいが方法が分からない | ケリーパッド+40〜42℃のお湯で自宅でも実施可能 |
| ケリーパッドがない | ビニール袋と幅広パッドで代用できる |
| シーツを濡らしたくない | 防水シートと事前の生え際対策で対応 |
| 毎回の準備が大変 | 訪問入浴介護に洗髪を組み込む、専用機器を検討する |
道具と手順が分かって、少し挑戦しやすくなりました。
最初はうまくいかなくても大丈夫です。専門職に一度見てもらいながら、ご自身のペースで慣れていってください。